ども。もんすぷです。(むむむです。)
今回は家族が使っているお手頃ヘッドホンを修理した作業記録をアップします。
細かいはんだ付け作業が出てきますので、ショートさせてヘッドホンを繋ぐ機器を故障させてしまう可能性もあります。
このブログを参考にされてヘッドホンの修理をされる方は、くれぐれも配線ショートや配線間違いをしないように気を付けていただき、作業はあくまで自己責任で行っていただき、本ウェブサイトに含まれる情報もしくは内容を利用することで直接・間接的に生じた損失に関し一切責任を負わないものとします。
また、4極プラグの配線方法は2種類あるようです。(CTIA規格とOMTP規格な。)
僕のブログで紹介したのはあくまで僕が所有しているJBLのQuantum100を分解して分かった4色プラス銅線の配線パターンで通用する接続方法ですので、他の商品の4極プラグの配線作業の参考にされる方は気を付けてください。
この商品はでNintendo Switchでフォートナイトとかのゲームでヘッドセットとして使用できるから、Quantum100はCTIA規格で合っているんだと思います。
家族が使用しているヘッドホンはJBLのQUANTUM100っていうヘッドホンなんですけど、4千円くらいのヘッドホンなのに音はソコソコ良いし、マイクミュートついてるし、ボリュームコントロールも出来るから結構重宝していました。(オマエはヘッドホンを買うだけで使うことをしないじゃないか。)
夢はゼンハイザーの高級ヘッドホン(HD800とかね。)を買いたいけれども、普段からヘッドホンをかける習慣が無いから、そんなお金があったら他のガジェットを買い漁っていることでしょう。(間違いないな。)
でも何かのきっかけで急にヘッドホンが欲しくなることが年に数回ありますよね?(そんなのねーわ!)
たまたまQuantum50っていうイヤホンが良いなーって思っていた時に、ヘッドセットで約4千円のQuantum100を見つけたので買ってしまったんですよ。(それを自分で使わないとか…。)
買ったのはいーんだけど、自分が使う機会が滅多にないから家族に使い倒して耐久性を確認しようと渡していました。
障害発生!どうする?!
ある日家族からヘッドホンの「左が聞こえなくなる時がある」と相談されたために、どうしようか考えました。
ちなみに、うちの家族はiPadやNintendo SwitchでゲームやYoutubeを使用するためにこのヘッドホンをほぼ毎日使っています。
1.同じヘッドホンを買う
使用感や音質などで特に嫌な部分が無い(と家族が言っている。)Quantum100をもう一度購入するか。
4千円程度とヘッドセットとしては比較的安価な方だし、ヘッドセットでこれ以上安くて良い商品を知らない。(イヤーパッド部分が90度回転するからかさばらずに収納できるしな。)
でも、まだ使い始めて1年どころか半年も経ってないし、ヘッドホンの断線?以外は程度極上で、捨てるのは勿体ない。(どんだけ雑に使ってんだよって話。)
2.もっと良いヘッドホンを買う
4千円以上の出費になる覚悟でもっと良いヘッドホンを買ってみる。
ヘッドセットで有名どころのRazerのKrakenとかを買ってみる。
7千円くらいの出費になるけど、どんな音か付け心地なのかが分かれば、みんなが選ぶ理由が分かるかもしれない。(何であんなに人気なんですか?)
でも、自分の物にならないのに僕が買わないといけない気がして気が乗らない。
3.修理してみる
目視で故障個所をチェックしてみると、ヘッドホンの4極ミニプラグのコネクタ部に亀裂が入っていました。(白く光ってる?部分です。)
この亀裂を広げてしまうとヘッドホンの左音声が出なくなっていました。(どんだけプラグに負担かけたんだろうかね。)
ということはヘッドホンのミニプラグを付け替えてしまえば直るってことですよね?(良かったな、コードの部分断線じゃなくて。)
ということでブログのネタにもなるし、ちょっと修理してみるか!ってなって今回の記事になるわけです。
修理用の部品を調達
ステレオプラグではなくて4極ミニプラグ、こういうニッチな部品を買うならやっぱりAmazon!
怪しい中華ガジェットを扱わせたら右に出るネットショップはココかAliExpressくらいしかありません!(それ本家だから!)
ということで召喚!(こういうの買うのは行動力あるよな。)
袋を開けると中にはなんと4極ミニプラグのセットが!(オマエが買ったからな。)
買ったのはこの商品です。
wuernine 4個セット 3.5mmステレオ4極ミニプラグアダプタ 自作用はんだタイプ ヘッドホン/イヤホンケーブル断線修理交換用コネクタ マイク機能
選んだポイントは、ケーブル保護のジョイントが付いていて、熱収縮チューブが2種類付いていて、安いのにプラグが4セットも入っている点です!(失敗する前提で数入っている方が安心できるからな。)
Quantum100のヘッドホンコードはそんなに太くないので、中に通っている配線は極細だと思われ、気を付けていても失敗する可能性が高いと思ったので、3個以上ミニプラグが入っているものを選定しました。
また、配線を絶縁保護するために熱収縮チューブが必要なのと、修理したミニプラグでさらにコードが断線しないように、プラグにケーブル保護のジョイントが付いているものを探しました。
これらの条件を満たして1,000円以下で購入できる商品はなかなか無いもんですね。
普通のステレオミニプラグと違って、今回はマイク用の端子もある4極ミニプラグです。
プラグはねじ込みタイプですぐに分解が可能なので、修理後に不具合が起きたときに原因が分かりやすいです。(プラグカバーとジョイントは一体形成だけど、ジョイントが動きやすい形状だからコレでヨシ!)
この商品に説明書は付属していないので、どうやって配線を接続して良いのか最初は分かりませんでした。
悩んで作業を止めるわけにもいかないので、現行のJBLのミニプラグがどのように配線接続されているのか、分解して中を確認してみようと思いました。(どうせ断線してて捨てる部分なんだから分解しても痛くないさ。)
今回の修理で出番のあった道具たち
修理作業に使った道具を紹介します。
はんだごて+こて台+はんだ(音響部品用)
電線の接続といえばはんだ付けは必要でしょう。
ヘッドホンの配線だから音響部品用って書いてあるはんだを使いました。
はんだごては白光の温度制御できるはんだごてです。
こて台も白光の台を使っています。(クリーナーはめっちゃ良く使うよな。)
他の修理でも出番があるこれらの商品は有名どころで揃えておいて損は無いですよ。
作業台かヒートシンクみたいな部品を摘まんで固定できる作業道具
他にもプラグを挟んで押さえておくための作業台かピンチ(洗濯ばさみみたいなやつね。)みないなモノがあると作業がやりやすいです。(もんすぷはピンチの代わりにヒートシンクを使いました。)
あと、はんだ付けをミスった時用にはんだ吸い取り線は持っておいた方が良いです。
ワイヤストリッパー
今回の作業では配線の被覆を剥がさないといけないので、ワイヤストリッパーがあると作業がはかどります。
後日追記
実はこの記録をアップした後、また片耳から音が出ないって修理させられたんですけど、その時に使ったワイヤストリッパーが配線にちょうど良い組み合わせがあったので紹介します。
SK-11のワイヤストリッパーです。(配線カットも付いていてまぁまぁ切れ味良かったな。)
今回使用したのが、外の配線では16AWG、中の配線では30AWGでした。
真円加工された刃なので導線が傷つきにくくて作業性が良いですよ。
Quantum100の断線修理をやるんだったら16AWGと30AWGの配線を剥けるワイヤストリッパーを用意したら作業が楽になります。
以上、後日談のコーナーでした。
ここから当初記事に戻ります。
ホビーニッパー
今回の僕に限ってですけど、JBLのプラグを分解するためにホビーニッパーを使って徐々に配線を出していきました。(Quantum100修理についてはもんすぷが配線を調べたからホビーニッパーは必要ないです。)
あと、交換用のミニプラグのカシメ作業や配線のカットに、僕のブログではおなじみのネジザウルスが今回も活躍しました!(ホビーニッパーよりも配線をキレイにカット出来ましたよ。)
特にQuantum100のコードには耐久性を上げるためか、謎の中間材が入っていて、ニッパーやハサミだと切りにくくて作業効率が悪かったのですが、試しにネジザウルスで配線カットしてみたらメッチャキレイにカット出来たんですよ!
テスター
最後に、電装関係の修理をやるならテスターは用意しておきましょう。(配線ミスやショートしてるかどうかのテストで必要になるから。)
僕が持ってるのもポケットテスターみたいなショボイもんですけど、導通テスターと120Vまでの電圧が測れたら良かったのでこういう簡易的なものでも最初は充分だと思います。
以上が今回の修理で使用した道具たちです。
純正プラグを分解していく
純正プラグはL字型のようにちょっと斜めに曲がっている部分がプラスティックで出来ている特殊形状なプラグです。
ネジを外して取れるわけでもないし、どうせ捨てる部分だからとホビーニッパーでプラスティック部分を削り落としていきました!
プラグから遠い部分にある、つまめるくらいのちょっと太くなった部分があるんですけど、てっきりあそこに特殊なコイルか抵抗が埋め込まれていると思っていたんですけど、何にも埋め込まれていませんでした。(ただのデザインでした。)
プラスティックをそぎ落としていって残ったプラグで配線状況を確認しました。
白い配線は分解中に僕が引っ張って外れてしまいましたが、プラグの一番右端の部分で、緑の配線が外れていました。(これがヘッドホン左音声の+極なんだろうな。)
配線の色が見えにくかったので一旦コードをカットしました。
被覆を剥がしてみて配線の色を確認してみると、4色プラス銅線プラス謎の中間材が入っていました。(銅線は白色コードにまとわりついていたな。)
上の画像は謎の中間材をカットした後のもの。下の画像は、白色コードと銅線を分けたところ。(謎の中間材は配線の中の銅線にも混ざっているのが分かるだろ?)
導線の中まで謎の中間材が入っているところをみると、コードの引っ張り耐性を上げるために、コードだけでなく導線の中にもこの中間材を配合したんじゃないかと思います。(本当に切断耐性があって厄介な敵だった!)
青色の銅線の線材は青色なんですよ!ちょっとびっくり。
導線の線材の少なさにビックリしましたけど、導線の中に導線と謎の中間材が入っているのがさらにビックリでした。
各色の配線はざっくり調べた感じこうなっています。
緑コード:左プラス
赤コード:右プラス
青コード:左右GND?
銅線:マイクGND?
白コード:MICプラス
これを、購入した4極プラグの端子に当て込むとこんな感じになります。
ここで、青配線と銅線はひとまとめにして青コードを取り付ける端子に接続します。
いざ、ミニプラグのはんだ付け作業へ!
各色で長さが違うとか、細すぎて配線の被覆を剥がすのにも苦労してるのに難易度高すぎです。
まずはプラグをじーっと眺めて…
テキトーにコードの被覆を剥がしながら、太い方の熱収縮チューブとミニプラグのボディをコードに通しておきます。(これ忘れたら立ち直れないくらいショックウケそうじゃないですか。)
で、さっきみたいにコードの被覆を剥がします。
ココからは状況を説明しずらいんですけど、青と銅線を撚りあげておいて、白<青<赤<緑の順に配線の長さをカットしていきます。(もんすぷはこの各配線の長さを逆で作業したせいで熱収縮チューブが絶対必要になってしまいました。)
ヒートシンクとか、はんだ作業台のピンチでミニプラグが転がらないように固定をしつつ、一番配線余裕のない緑からはんだ付けします。
緑がはんだ付け出来たら長い配線順に赤、青、白とはんだ付けをしていきます。(もんすぷは配線の長さを逆にカットしてしまい上手く揃えられなかったから、細い方の熱収縮チューブを使ってむき出しの配線がショートしないようにしています。)
はんだ付けがおわったら、白色コードをはんだ付けした端子の端にあるコード抑えをネジザウルスでカシメます。(上の画像のように、配線が引っ張られてもはんだ付けした部分に引っ張り力が伝搬しないように、はんだ付けしたコードにテンションをかけないようにカシメるんだ。)
うまくいっているように見えますが、ここまで行くまでに1回失敗してしまいました。(複数個セットの商品だから安心してリトライ出来るな。)
最初に失敗したときは、配線の長さを全部同じでやろうとしてはんだ付けが他の端子にもショートしてしまってはんだ吸い取り線でも収集が付かなくなっちゃってリトライしたんです。(今作業写真をアップしている2回目の作業でも配線の長さを逆でカットしてしまって無理やり接続してるけどね。)
ということで、みなさんも失敗しても良いように、よほど自信が無ければミニプラグは複数個セットの物を買った方が安心ですよ!
うまくはんだ付けとカシメが出来たら、熱収縮チューブをはんだごての熱で縮めてしまいましょう。(ライターの火とかで炙らないようにしようね。)
これでプラグのカバーを被せれば完成です!(おー!なんかソレっぽい!)
おわりに
今回の作業は配線状況の確認で分解することと、はんだ付け作業(2回分)で結構時間を取られてしまいました。
はんだ付け慣れしてない方だと、はんだ付けに30分以上かかるかもしれません。(なので、時間に余裕があるときに作業した方が良いですよ。)
あと、作業中にミニプラグを固定する道具が無いと作業は物凄くやりにくいです。
だから、くれぐれも道具は充実させて作業に入られた方が良いです。(特に謎の中間材はネジザウルスに気付くまでキレイにカットするのが大変だったな。)
みなさんもヘッドホンやイヤホンが壊れてしまったって経験がありましたら、捨てる前にぜひ修理をトライしてみてください。(はんだ付けのミスで接続機器をショートさせて壊すのだけは注意してくださいね。)
ではでは。